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「大家さん学びの会」代表 水澤オーナー対談

2024年4月22日

(株)ルミナスの行う「管理人サービス付き定期清掃」は、大家さんにとってどのようにとらえられているのでしょうか。実際のユーザーである大家さんの生の声が聞きたい!ということで、大家業約30年、複数のアパートなどの賃貸経営をおこなうほか、日本最大級の賃貸経営コミュニティ「大家さん学びの会」代表でもある水澤オーナーをゲストとしてお迎えしました。代表の島村との出会いやルミナスへの満足度、賃貸経営を取りまく課題についてなど、興味深いお話をさせていただきました。

(株)学びの会 
「大家さん学びの会」代表 水澤 健一さん

IT企業勤務のかたわら賃貸経営をスタート。2004年に大家さんのための情報交換の場として「大家さん学びの会」を発足。「全員が先生で、全員が生徒」をコンセプトに20年間で現在は全国8拠点、400名以上の会員が所属するまでに。2014年からは専業大家として、アパートや戸建て物件などの所有棟数を拡大しながら、幅広い賃貸経営を行っている。

(株)ルミナス
代表取締役 島村 亮

高校生の頃からアルバイトで清掃業務に携わり、22歳で独立。『きれいにするだけの掃除屋はいらない』をキャッチフレーズに、東京・神奈川を中心とした賃貸アパート・マンション約950棟の清掃管理を行っている。大家さんの賃貸経営を現場から支えるために、ルミナスのオリジナルサービス「管理人サービス付き定期清掃」に邁進中。

最初の出会いはホルモン屋さん⁉
大家さんの声が聞きたくて参加した「大家さん学びの会」

島村:本日はお忙しいなか、ありがとうございます。水澤オーナーには2020年から、葛飾区の小菅にあるアパートを任せていただいています。初めてお顔を拝見したのは、板橋区内のホルモン屋さんでしたね。

水澤:そうですね。そのお店で私が定期的に開催している事業者の集まりでした。その後、大家が集まって、情報交換したりする「大家さん学びの会」にお誘いしました。

島村:ホルモンというより、上質な焼き肉ですよね。とても美味しかった記憶があります(笑)。そこで「大家さん学びの会」に誘っていただいたんですが、大家さんが集まって勉強している会があることをそれまで知りませんでした。大家さんのニーズとか、普段困っていることを直接聞ける絶好の機会だと思って、その場で参加表明しました。

水澤:島村社長にお会いした第一印象は、とにかく硬派!っていう感じ。本業に実直で、曲がったことは大嫌い、というような。その印象は今も変わっていないですね。

島村:ありがとうございます(照)。

水澤:そのときに島村社長にいただいた小冊子に感心しちゃって。単に清掃をするのではなく、入居者が守るべきルールとか、守ってもらうための方法などが具体的に語られてて、これはスゴイぞと思ったんですよ。

島村:何もやらないと郵便受けにチラシが、共用廊下には私物が、ストッカーにはゴミがたまる……と、どんどん悪循環が続いていくので。それらを一つひとつどうやって解決するかを、これまでの経験から書かせていただきました。

水澤:具体的には継続して片付ける、継続して貼り紙を出して呼びかける、お手紙を入れて呼びかけるということで、一見当たり前のような解決方法。でも、それを入居者の方にお伝えしていくのをきちんと継続するって、実は結構難しいことなんですよね。信念をもって仕事をしていることを強く感じました。

賃貸アパートにも分譲マンションのような管理人を

島村:水澤さんが所有する小菅の物件に初めて一緒に伺ったときは、共用部分の郵便受けにチラシがあふれていましたね。

水澤:それどころか、郵便受けが開いてそこに傘がかかっていたりとか。私も購入して3カ月くらい、バタバタして行けていなかったんですよね。しかも、管理会社が恵比寿なのでちょっと遠い。一応「1カ月に一回は見に行きます」とは言ってくれてたんですけど……。

島村:管理会社さんもたくさんの物件を管理されているし、実際の清掃員は下請けの会社がする場合も多いので……。もし何かあっても依頼主である管理会社に忖度して余計なことは報告しない、ということもありますからね。

水澤:そうですよね。とりあえず一緒に見に行こう、ということで島村社長に同行してもらいましたが、惨状を見てその場で「お願いします」と。やっぱり管理会社だけに任せるのは難しいと感じましたね。「きれいにするだけの掃除屋はいらない」というコンセプトと、ルミナスさんの社員である「巡回管理人」が大家の目線で物件を見てくれるというのは、私が知る限りで初めてでした。

島村:分譲マンションって、管理規約があるじゃないですか。そこで快適に住むためのルールを作って、みんなで守っている。所有者の集まりである分譲マンションだって、ルールがあってそれを運用している訳で、そのルールが守られているかどうかを確認して、守れるようにする管理人さんがいるわけですよね。

賃貸アパートでも、管理人の役割をする人が必要ということで「管理人サービス付き定期清掃」を立ち上げました。巡回管理人という、物件清掃する担当者は全員正社員です。仕事にプライドを持ってもらうためには、安心して働ける生活基盤が必要だと考えているからです。巡回管理人が大家さんに代わって物件の機微に目を光らせて、快適な住環境を維持するようにしています。

水澤:小菅の物件も、おかげさまで現在は、郵便受けやゴミストッカーが片付いた状態が続いています。入居者の方にも協力していただけるように、貼り紙やポスティングをしていただいているのがかなり効いていますね。

島村:我々掃除屋は、入居者さんにルールを強制的に守らせる権限なんてないんですよ。だから、やれる方法って貼り紙、ポスティングしかないんです。それをいかに継続的に追いかけるかが肝心です。ただ、貼り紙をして注意すれば解決するという簡単なものではないので、創業以来の多くの事例を社内共有して、どのようにすればスムーズに問題が解決するのかを考え続けるようにしています。

水澤:管理会社も、入居者や近隣の方からクレームが入った時点でもちろん貼り紙はしてくれます。でも、その効果までは確認しないですからね。

島村:弊社の巡回管理人には当事者意識を持って解決の糸口を見つけて、解決方法を模索し続けるようにいっています。そういう根気というか、繰り返しでだんだん入居者さんの意識が変わっていくんです。

水澤:その意識の高さこそが、ルミナスさんのサービスなんだと思います。

新鮮さが命の報告書は、現場からメール送信

水澤:入居者への呼びかけを継続するための、現場情報の引継ぎとか申し送りってどのようにされているんですか?

島村:以前は朝礼を1時間とか、1時間半くらいやっていましたが、コロナでできなくなったので、独自に開発したシステムを入れてます。現場で、例えば前の週にここに掲示を貼ったので、次にどうなったかを確認できるような仕組みです。定点観測のための情報共有ができるようにしたんです。

水澤:報告書、僕はメールでいただいていますが、あれはどうやって作ってるんですか。

島村:タブレット端末で現場で写真を撮って、さっきのシステムを使ってその場でレポートを作って送っています。撮影、入力したらそのまま大家さんに送信できるようになっていて、ご請求データなども全て連動させています。

水澤:現場でレポートを作ってしまうんだ!それはすごくいいですね。会社に戻って、写真を選んでレポート書いて、それを管理会社が取りまとめて……っていうパターンが多いけど、それだとかなりタイムラグがありますからね。

島村:紙で郵送している会社さんもまだ多いってお聞きしますね。でも、情報って古いと役立たないものですから。

水澤:そうそう。管理会社さんによってやり方がまちまちなんですよね。紙の報告書のところもあれば、専用のシステムをがっちり組み過ぎちゃって、毎回ログインが必要だったり……僕の世代はいいけど、高齢の大家さんには難しいんじゃないかなって心配になります。

島村:いろんな大家さん、いろんな現場の状況があるので、やっぱりデジタルとアナログの併用は必要だと感じます。重要な報告や相談があっても、メールを毎日チェックする習慣がない方もいらっしゃるので、そういう場合は電話したり。

水澤:大家がすぐ判断したほうがいい状況やトラブルってありますからね。でも、紙で郵送だとそれが1カ月前の出来事だったり。義務感だけで形式的に報告しているとそうなりがちですね。

島村:我々は、自分たちが一生懸命、誠意を込めて掃除をして、気付いたことを早く大家さんに伝えたい、分かってもらいたいという気持ちでやっています。お掃除しましたよって証拠写真を送っているのとは意味が違うんです。

水澤:きれいにするだけの存在じゃないってことですよね。賃貸物件という資産を守ってくれていると感じます。

入居者に長く住んでもらいたいから、事業としてしっかり取り組む

水澤:大家としては、物件の築年数にかかわらず、入居している方に快適に住んでもらいたい。そのために共用部の美観が保たれているというのは、ある意味当たり前でもあります。そこをしっかりやっていきたいというのは常に思っています。

島村:そうですね。入居者様に長く住んでもらいたいというのは我々の願いでもあります。ルールを決めて、きちんと管理されている物件だな、だから住んでいて安心だなと思ってもらいたいですね。

水澤:大家って兼業の方も多くて、私も以前はいわゆるサラリーマン大家でした。そうすると、やっぱり時間がないんですよ。平日は本業の方で集中しているので、物件の環境まではなかなか目が届かない。その辺りは、ルミナスさんのような会社とうまく連携していきたいですね。

収益不動産として、自分の収益性だけを求めて……という方もいらっしゃいますが、そうではないんですよね。例えばレストランだって不味かったり接客が悪かったり、お店が汚いとお客さんが来ないじゃないですか。それと同じ感覚を、少なくともうち(「大家さん学びの会」)のメンバーには持ってもらいたいと思っています。

島村:投資じゃない、事業だということですよね。

水澤:そうなんです。不動産会社さんや掃除屋さん、税理士さんなど多くの方としっかりパートナーシップを結んで、事業として取り組まないとダメだと感じますね。

島村:賃貸経営を、我々もプロとしてサポ―トしたい。そのために巡回管理人をしっかり教育、育成するようにしています。ここの手を抜いたら、弊社を信用して「管理人サービス付き定期清掃」をご契約いただいている大家さんの信頼を裏切ってしまうと思っているからです。物件に愛着を持ってくださる入居者様が快適に暮らせるように日々、頑張ります。

水澤オーナー、本日はありがとうございました!

収録:2024年2月